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2018.5.25 田中千秋楽

​【はじめてのストーナー】 続・ストーナーとは?

おはようございます。LITTLE REX QUEEN RECORDS(以下LRQ)でライターをしています田中千秋楽です。

 

以前、「ストーナーロックとは」という記事を寄稿させて頂きました。

 

こちらの記事、LRQのクラウドファンディング企画と相まってたくさんの方に読んでいただいて大変嬉しく思っています。

 

思っています。が!!

 

どうやらたくさんの方に読んでいただいた分、いくつかご意見も頂戴しました。

 

一つ一つ列挙しだすと止まらない上に僕の心が折れそうなので要約をすると、ひとえに僕の知識の浅さをご指摘する内容が大半を占めていました。

 

言い訳はありません。

 

上記のご意見、概ね…いや、100%その通りでございます!

 

そもそもその後のレビュー(Planet Of Zeus参照)で「詳しくありません」と言ってしまっているのに、先に「ストーナーロックとは?」という非常にエラそうなタイトルで、学校の先生のような文体で得意気に語っている。確かにこりゃいかん!

 

そして、普段はアメリカンロックを好きで聴いている為、Soundgardenへの愛が溢れてしまっていたのか「いや、これストーナーじゃなくてサウンドガーデンの記事じゃん」的な意見まで頂戴した。

 

 

これが、僕が勝手に好きな音楽を気ままに語るだけのブログならまだ許されたでしょう。しかし、このウェブサイトは個人のブログなんかではなく、ストーナーロックを日本に広めんとする新興レーベルで、それを支え、ストーナーロックを広める為に寄稿した記事としては確かに知識も浅く最低だったかも知れません。

 

皆さんのご意見を読んで、今更気づくのは非常に恥ずかしいのですが、僕の記事の浅はかさを思い知ったと同時に、僕自身の音楽への見識も広がり、こういった意見があることは大変ありがたいなと思いました。

 

それを踏まえ、僕は今1度ストーナーロックについて研究し直してみることにしました。

 

またこの記事にたどり着いた愛のある皆様、この記事から初めてストーナーロックに触れようとしている皆様、僕の記事に、また僕の大好きな音楽の探求に、お付き合い頂けたら幸いです!

 

そもそもわたくし、ストーナーロックについて記事を書いたにも関わらず、肝心のストーナーロックの聴き込みが足らな過ぎる!

 

というわけで、沢山頂戴したご意見の中でとりわけストーナー愛が深かった「レジェンド達の掘り下げが足りないのでは?」という内容の中に書いてあったバンド

Black Sabbath

Kyuss

Fu Manchu

Sleep

 

 

そして、LRQのShoheyからオススメしてもらった

 

Elder

Monolord

1000mods

Radio Moscow

 

といった去年、今年のDesert Festに出たり出ていなかったりするバンド。

 

とりあえず、ここで挙がった上記のバンド。本当に全部聴きました。流石に発表されているアルバム全てを聴く時間はありませんでしたが、所謂名盤とされているアルバムや、1stアルバムを軸に、しっかりとアルバム1秒漏らさずに。

 

それらを聴いた上での共通点等から感じたストーナーロックの定義。あくまでこういう事ではないか?程度ですが、書いていこうと思います。

 

それぞれのレビューは今後、このLRQサイト内で個別で行いたいと思いますが、これらを聴いて感じた共通点として、改めてストーナーロックとは

 

気だるさとファズサウンドのギターリフ

 

このふたつに重きが置かれている音楽だと感じました。

 

気だるさに関して言えば、ストーナーロックというよりドゥームメタルの要素のようにも思うんだけど、もうこの違いとか語り出したらキリがないです。マジで凄まじいですこの辺りのロックミュージック。とんでもない深淵に迷い込んでしまった。

 

この時点でもうドゥームメタルとごっちゃになってますが、それはそれとして一旦先に進みます。調べたらストーナーロックとドゥームメタルの両方にカテゴライズされているバンドも多いし、これ以上書くとストーナーロックの話をしてる上で過度に脱線してしまうので、これについてはまた別で研究させて下さい!

 

で、この気だるさとは

 

 

曲のテンポが比較的遅めな事もさることながら、ギターバッキングのアプローチがかなりルーズなものが多く。所謂ハードコア系音楽のブレイクダウンパートのようなタイトなアプローチのものとは逆。頭を素早く縦に振りたくなるというより、大きく身体を揺らしてしまうようなグルーヴ。

この気だるさが非常に大事なのかも。

 

Black Sabbathは70年代初頭のバンドながら所々にその気だるさがあり、後のストーナーシーンに影響を与えた先駆けたる所以を感じたし、90年代に現れたSleepはそのグルーヴを前面に押し出しストーナーとドゥーム両方の面で避けて通れないレジェンドとなっている。Sleepは僕も一度ライブを観たことあるんですが、凄かったです。音が大きいのにうるさくなく、自然と身体が動いてしまう非常に心地よい轟音でした。

 

Black Sabbath - Iron Man

 

Sleep - Dragonaut

 

そして、その轟音を轟音たらしめているのが他でもないファズギターのサウンド。もうこれ、抽象的にしか表現できないんですけど、例えばオーバードライブとかディストーションのギターが「ジャーー!ギャーー!ガーー!」という音だとしたら、ファズは「ムーー!ヴーー!ビーー!」って感じ。より低音が強調され、歪みが飽和して潰れたような音。

 

この、一聴したらとても心地のいいように聴こえないサウンドを、ブルージーなギターリフでロックの深淵にまで昇華させているのがストーナーロック。

 

と、Black SabbathとSleepを聴いて感じ、結論づけようと思った矢先にKyussとFu Manchuを聴いたんですが、この2バンドはかなりテンションの高い曲が多い。どことなくハードコアパンク的なビート感。気だるさとは一体なんだったのか。

 

KYUSS - Green Machine

 

Fu Manchu - King Of The Road

 

こうなってくると、もうしっかりと定義するの無理になってこないか?どうなってんのこのジャンル!?

ストーナー(麻薬常用者)の名前の如く、聴いてキマれるか否か。キマれれば細かい事など何でもいい。という事なのか?そもそもストーナーロックとは?という、初心者にも分かるような記事に出来るような単純なものではなかったのか…深すぎてもう怖いです。涙出てきそうなんですけど。

 

僕も仮にも楽器弾きの端くれ、そこそこ色んな音楽を聴いてきたつもりではいたけど、こんなに同じジャンルで様々な音楽性が垣間見られるのもそうそうない。

 

本当に、本当に強いて言うのであれば、ファズがかかった深く、濃く潰れ歪んだギターサウンドは世代を超えて受け継がれてるし、ブルースをルーツにしたギターリフのフレーズワークはバンドのテンションに左右されずほぼ全てのバンドで聴けたように思いました。

 

先の記事で書いた「音楽的ルーツにおいてどのジャンルがどの割合でブレンドされているか」っていうのは、あながち間違いじゃないと思うんですが、いかんせんストーナーロックに関しては定義が広すぎる。明確に影響を受けているだろうなと思える音楽ジャンルが雑多すぎる。

 

それは2000年代以降のバンドも同じで、薦められた中でもMonolordやElderは気だるさが強くドゥームメタル色の濃いバンドだし、1000modsはそれよりもビートが前面に出たリフロックだ。

 

Monolord - Empress Rising

 

Elder - Lore

 

1000mods - Electric Carve 

 

そして、しまいにはRadio Moscowだ。このバンド、上記のストーナーロックの特徴が全て微妙に当てはまらない。どこか軽快だし、ファズも強く押し出されてないし、なんなら思いっきりブルースをしてる曲もある不思議なバンドである。それでもストーナーロックとして括られてる。本当に分からない。こればっかりは聴きながらこの記事書いてて頭が大混乱した。多様化が半端なさ過ぎる。

 

RADIO MOSCOW - New Beginning

ただ、この節操のなさがある意味で1番ロックミュージックなんじゃないかとも思うし、ここまで散々言ったところで、結局はリスナーやバンドも「トリップ出来るか」「キマれるか」という単純なところでロックを楽しんでいる文字通りのストーナーなのかも。とも思いました。

そしてさらに考えたのが、これだけひとつのジャンルに多彩なルーツが盛り込まれてるゆえに、ビギナーがどこから手をつけたらいいのか分からない「とっつきづらい」という現象が起こっているのではないか。ということ。

 

だからこそ1度ストーナーロックの魅力に取り憑かれるとどんどん深く色んな音楽を探ってしまう。なので皆ストーナー愛が深い。

 

前の記事で相当な数ご意見を頂きましたが、自分自身探れば探るほど皆が意見をしたくなる気持ちも分かってしまうし、更に言うと、意見をせずにはいられない程の音楽愛を持つ理由も分かってしまう。多分今の僕でも前の記事にモヤついた気持ちを抱くと思う。

 

それくらい深く、それだけ格好いい音楽だからこそ、LRQもレーベルをあげてストーナーロックの魅力を広めたいんだろうと、いち協力者ながら感じました。

 

時代に関わらず心を震わせる音楽が、ストーナーロックの中にはある。ロックミュージックの最古のルーツたるブルースを軸に、現代までの音楽をファズサウンドと共に無尽蔵に取り入れたロック史の深淵。それがストーナーロックなんじゃないか?いや、そう言いきれる自信は全くないんだけどね!!

 

改めて「続・ストーナーロックとは?」という題で記事を書きましたが、残念ながら僕自身これであると言える明確な答えに出会えませんでした。このジャンル、とても深い。そして怖い。けれど何より、面白い!

だから音楽はやめられない!

 

自分である程度分かっていた事だけど、およそ10日の聴き込みと研究によるものなので、付け焼き刃感が否めないとは思います。

 

これはもっと色んなバンドを聴き込まねばなりません。まだまだ聴いてない、出会えてないバンドも沢山いるし、それを聴いて早く皆さんと肩を並べて話をしたいんでね!

 

ライターとしては恥ずかしい限りですが、僕はこれからもストーナーロックに触れ、その魅力を感じ、微力ながらこのLRQに携わっていきたいと思います。皆と同じように僕はロックが、音楽が何より大好きなので!

今回、何度も言いますが本当に多数の意見を頂き、良くも悪くも多くの方にウェブマガジンを読んでもらえたことは大変喜ばしく思います。

 

ある意味、それだけ知られた代償として僕の知識の浅さが露呈されたし、この記事に関しても、もしかしたら新たなわだかまりを抱くかも知れません。

 

しかし、ここまで読んで下さった方なら気づくかも知れませんが、僕という人間は叩かれた程度じゃヘコたれず、こうして記事を改めて書く程に厚顔無恥でございます。

 

いやごめん嘘。予想以上に叩かれたから流石に少しヘコんだんだけど、それ以上に抱いた感情は「皆ストーナーロック好きなんだな!」という感動の方でした。

 

なので、今後も遠慮無くどんどんご意見を寄せて下さい。僕は甘んじて受け止める覚悟は出来てますし、LRQもそういったストーナーロック好きの声を常に待ってます。

 

その中で感じられる熱意や愛は、こうしたコンテンツを通してこれからも発信していきますし、そうしたきっかけを通してこれを読んでいる貴方が仲間になってくれる事も心から望んでいます。

 

ストーナーロックが好きだという気持ちは、僕らも皆さんも同じだと思うので、今後ともLITTLE REX QUEEN RECORDS及びこのウェブマガジンをよろしくお願いします。

 

追伸

 

この記事を書き終えて知ったんですが、ストーナーロックには、サイケデリックやアシッドロック、デザートロックなるジャンルまで含まれている場合があるらしい事も知りました。もう何も分からない。詳しい人、誰か助けて!

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